After the Rain@富士急ハイランド レポ
見たことをつらつらと書いたレポです。
長いです。あくまでレポート、自分の日記代わりです。
名前の敬は省略させていただいてます。間違えあったらスミマセン。
After the Rainが8月24日、25 日の2日間に渡って
『After the Rain 2019〜真夏のそらまふ大発生!!@富士急ハイランド〜』を開催した。
2日目のレポをグダグダ書いていきます。
初の野外ライブということで、心配されていたのは天候。不思議なことに彼らのライブは雨が降ることが多く、今回も数日前までの天気予報では生憎の雨予報であった。 が、なんとライブ初日、天気は晴れ。快晴とまでは言えないものの、どうにか太陽が顔をだしてくれた。まさに「After the Rain」、天候も彼らに味方してくれたようだ。
会場に足を踏み入れると、思わず声が漏れてしまう。広い。わかってはいたけれど、広い。屋内とは全く異なる雰囲気にワクワクが止まらない。
開演時間を少し過ぎて、会場である富士急ハイランドをイメージしたポップなオープニングムービーがスクリーンに流れ始める。会場は一気に大きな歓声に包まれた。
そう、全国各地から、また世界から、ここにやってきた何万人というファンたちが、今か今かと彼らを待ちわびている。今回の会場は都心から少し離れているため、決して行きやすいと言える会場ではないのに。それでも多くのファンが彼らの音楽のために足を運び、ここに集まっている事。大きな歓声を聞いて改めて気がついて、すごいところに来てしまったと感じる。
スクリーンにはカウントダウンが映し出され、センターステージで巨大な白い球が膨らんでゆく。「ゼロ!」のタイミングで巨大な球がぱっくりと割れ、中からそらるとまふまふが姿を現した。
まず披露されたのは昨年リリースされた2ndアルバムに収録されている『絶対良い子のエトセトラ』。ポップなイントロが流れると同時に前方ステージからは花火が打ち上がる。花火の驚きと、待ちに待ったふたりの登場に、会場は割れんばかりの大歓声だ。「AtRです!」と叫ぶと、大きく手を振りながら元気いっぱいに歌う。
続く『四季折々に揺蕩いて』では、そらるが腕をあげた拍子に袖が帽子に引っかかってしまうプチハプニングも。その後のMCで「最近ハプニングに慣れっこになってしまった」と自身のツアーや6月に行われたフェスでの音響トラブルと合わせて会場を笑わせる場面もあった。
そして、前2曲とは雰囲気を変えロックナンバー『解読不能』へ。ステージからは激しい炎が吹き出し、会場はヒートアップして行く。「懐かしい曲をやります」と切り出した『負け犬ドライブ』では、ギターをかき鳴らし二人が並んで歌う姿が印象的であった。また、会場にはドローンが飛び、会場を俯瞰的に撮影している。周りは大自然。その中にある光を放った大きな会場は、まるでひとつの王国があるかのようにも見える。
立て続けに披露したのは、そらるのソロ曲『アイフェイクミー』。映画”賭ケグルイ”の主題歌でまふまふとの共作でもあるこの曲、まふまふはギターとして参加。歌とギター、2人が背中合わせで奏でる姿はまさに「相方」という表現がぴったりだ。
MCで、2ndアルバム[イザナワレトラベラー]がリリースされてからのライブは今回が初めてである事を語ると、アルバム収録曲からバラード『箱庭鏡』を披露。こちらは本来そらるのソロ曲であるが、まふまふとのツインボーカルで美しく歌い上げる。続いてまふまふのソロ曲『快晴のバスに乗る』をポップで軽やかに披露すると、バンドメンバーのインスト曲『Sparkle』へ。夏らしいさわやかなサウンドを響かせ、会場を魅了した。
その間に衣装チェンジを終え再度登場した2人は、甘酸っぱい恋を歌った『恋が始まる方程式』を披露。二人の美しいハモリと日が傾き始めた空間とがマッチして、ノスタルジックな世界観に包まれて行く。続く『マリンスノーの花束を』では、二人はトロッコに乗り込み客席の間を進む。なんと二人の手にはミストガンが握られ、「みんなに水をかけちゃいます!」と客席にミストを噴射すると観客からは黄色い声が。
会場を一周しステージに戻ると、続けてまふまふのソロ曲『曼珠沙華』を披露。まふまふが「みんな歌えますかー?行くよー!」と呼びかけると「歡迎來到桃源郷!」と会場が呼応する。
続いて『アンチクロックワイズ』『ハローディストピア』と激しいハードなロックサウンドを畳み掛けると、EDM風でアップテンポな『ブラッククリスマス』へ。2人で目線を合わせながら笑顔で歌い、セリフの場面では、会場中を黄色い歓声で溢れさせた。
傾きかけていた日もだいぶ沈み、夜の訪れを感じ始める。MCではそんな夜の訪れを、「俺たちの時間だ」と日々の生活リズムについてゆるく語る。彼ららしい会話に思わず笑みがこぼれる。
「夜っぽい曲をやります」と披露したのは
『アイスリープウェル 』だ。あたりが暗くなってきた事で、サイリウムの光がより美しく輝く。
立て続けに『彗星列車のベルが鳴る』をノスタルジックに歌い上げる。「果てしない闇の向こう」とハモリを2人が向き合い歌う姿は、ここまで様々な事を乗り越えてきた2人の力強さを改めて感じさせてくれた。
続くMCでは、ライブ前に体調を崩していたそらるの話に。(まだ咳が残っており辛そうだ)自身のCDリリースイベントを延期してしまったことや、このライブのバンドメンバー、相方であるまふまふが心配してくれたことを語り、改めて「ありがとう」と口にする。 それを受けまふまふも「サポート代、お菓子を分けてあげた代、割り増しで」と会場を笑いに包みつつ、正直ライブができるか不安だったとも語り、ファンからのメッセージに感謝を述べた。
本編ラスト、「こんな荒んだ世界を変えたいだろ 聴きたいかー?」と切り出したのは今回のライブのために制作された『世界を変えるひとつのノウハウ』。ポップで可愛らしいメロディの中に、「役柄不明で終わりは遠慮しよう」「限りある命のエンドロール 意味のないものはないもん」と、どこかハッとさせられる歌詞が心に響く。ちょっとした振付けも取り入れながら楽しそうに歌いあげると、感謝の言葉とともにステージを後にした。
アンコールに応えステージに登場した2人はライブグッズのTシャツに身を包み、アルバム「クロクレストストーリー」から『チョコレイトと秘密のレシピ』を披露。まふまふの可愛らしさと透明感のある歌声とそらるの伸びやかで暖かみのある歌声がやわらく調和する。
曲が終わり、最後のMCではステージにセミが乱入するというまたしてもおかしなハプニング。
日は沈みきり、青と白の美しいサイリウムが会場を輝かせる。「青と白で水色っぽく見えるのが良い」と語るまふまふ。そして、10月にまたAtRから新しい曲を投稿する、来年何するかについても考えている、とこれからの活動にも意欲的な姿勢を見せ、ファンを喜ばせた。
「僕たちのはじまりの曲です」と歌い出したのは彼らの代表曲のひとつでもある『桜花ニ月夜ト袖シグレ』。サイリウムの色がピンク色に変化し、曲の世界観に合った美しい世界が広がる。
最後に披露したのは『セカイシックに少年少女』。「声出して帰ってください」と叫び、最後まで力強い歌声を響かせる。会場全体がスクリーンに映し出されると、サイリウムの淡い光がまるで星空のように見える。「ありがとう」と何度も口にする2人の表情からは満足感と達成感がうかがえた。
曲の締めには会場全体でジャンプをし、更に肉声で「ありがとうございました!」とバンドメンバーとともに頭を下げた。「夜道気をつけて」「お風呂はいって寝るんだよ」とファンに声をかけながらステージを後にする。
そこで観客を驚かせたのは、ライブの余韻に浸る間も無く打ち上げられた十数発の花火。彼らの粋なサプライズに見惚れてしまう。
初の野外ライブを大成功に収めた2日間。きっと、彼らの勢いはとどまる事を知らないし、これからもっともっとステキな事を成し遂げてくれる気がする。
そう感じられるのは、私たちを楽しませてくれるから!というだけでないと思う。『世界を変えるひとつのノウハウ』で歌われている、「心に空いた穴は埋めっこしよう」を2人が見せてくれるから。彼らはきっとこの世界を変えてくれるんじゃないかとそんな気がするのだ。